?

いちごの命を
守りたい

カツマダ テルミ
勝間田 輝美
社会福祉法人 無門福祉会

真っ赤に色づいたいちごが並ぶハウス。ここが、勝間田輝美さんがはたらく職場です。勝間田さんは、愛知県豊田市にある「むもんカンパニー青い空」で、いちごを育てています。
この福祉施設では全国でも珍しい、農薬も肥料も使わない、自然栽培という方法でいちごを栽培しています。

勝間田さんは特別支援学校高等部を卒業後、一般企業に就職しましたが、人間関係でしんどくなってしまい、退職。「青い空」ではたらきはじめました。はじめのうちは、ちょっと嫌なことがあったり、仕事で失敗したりすると、気分が重くなり、誰にも会いたくないと休むことが多かった勝間田さん。ですがその後農業グループに移ると、「いちごの命を守りたい」とほとんど仕事を休まないようになりました。

実は勝間田さんは、鳥や花など、生き物が大好き。家では小鳥を飼っています。太陽の下、さまざまな生き物とふれあう農業の仕事は、そんな勝間田さんにぴったり合いました。特にいちごは、勝間田さんにとって大切な子どものよう。大切に育てたいちごが出荷されるときは、満面の笑顔に。「良いできの子」と、声をかけることもあります。

休みの日は、飼っている小鳥と過ごしたり、散歩をして道端に咲いている花を見たり、上手に息抜きしながら、今日もいちごと向き合っています。

サブ写真

勝間田さんの「スゴ技」

一粒ずつ、ていねいに

自然栽培で育てるいちごは、ついているムシをとることも大切な仕事。葉っぱや実が食べられてしまわないよう、1匹1匹、指でつまんで取り除きます。勝間田さんは、この作業が得意。去年(2021年)は、例年以上にこの作業をがんばったので、量も大きさもこれまででいちばんの収穫となりました。勝間田さんいわく、「わたしたちはミツバチのチームワークのように作業してますね」。

スゴ技写真

※本記事の内容は2022年8月時点のものです。