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TOKYO人権 第107号(2025年8月31日発行)
JINKEN note/コラム
東京2025デフリンピック大会エンブレム 大会公式YouTubeチャンネル 大会公式ホームページ
デフリンピックは、4年に一度、夏と冬に開催されるろう者(デフ=deaf)の国際スポーツ大会で、“きこえない・きこえにくい人のためのオリンピック”です。この機会にデフスポーツやろう者の文化を理解して、共生社会の実現のために必要なことを考えてみませんか。
TOKYO 2025 DEAFLYMPICS
2025年11月15日(土)~26日(水)(12日間)
参加国70~80か国・地域/21競技/観戦:無料
大会ビジョン
1 デフスポーツの魅力や価値を伝え人々や社会とつなぐ
2 世界に、そして未来につながる大会へ
3 “誰もが個性を活かし力を発揮できる”共生社会の実現
デフリンピック/DEAFLYMPICSとは
デフリンピックでは、国際手話や現地手話等を使ってコミュニケーションを行います。選手たちは競技場に入った時点から補聴器等の使用は禁止され、スタートランプや旗など“見えない音”を見える合図に変えるなどの視覚的な情報保障が行われる競技環境が特徴です。
パラリンピックに参加できる障害区分には「聴覚障害」が含まれていません。きこえない人は、スターターピストルの音や審判の笛が聞こえないため、ハンデが多くあることなどから、パラリンピックよりも歴史の古いデフリンピックは独自の大会を継続しています。
100周年の記念すべき大会!
1924年フランスのパリで開催された第1回大会は世界初の障害者スポーツ国際大会と言われています。パラリンピックの原点となったイギリスのストーク・マンデビル病院で脊椎損傷者のスポーツ大会が開催された1948年から四半世紀も前のことです。東京で開催される今大会は1924年の第1回大会から100周年となる歴史的な大会です。
「きこえない・きこえにくい人」の権利保障の流れ
2006年 国連、障害者権利条約を採択。手話を言語として定義。日本は2014年に批准。
2011年 改正障害者基本法。手話を言語と明記。
2013年 鳥取県で全国初の手話言語条例。
東京都は2022年制定。2025年7月9日現在、全国600の自治体で制定。
2016年 障害者差別解消法
2025年 手話施策推進法。手話のための環境整備等を国や自治体の責務と定める。
※この他にも聴導犬を身体障害者補助犬として明記した身体障害者補助犬法(2002年)や電話リレーサービス法(2020年)、障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法(2022年)など、法整備が進められています。
YouTubeでデフリンピックに関する動画を公開しています。ご覧ください!
講 師:植松隼人
ゲスト:門脇 翠

※9月以降公開予定
出演:橋本一郎、佐藤 湊、山田真樹、井岡龍陽

※公開中
インタビュー・執筆 吉田 加奈子(東京都人権啓発センター 専門員)
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