東京都人権啓発センター

TOKYO人権 第75号(平成29年8月31日発行)

コラム

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チャリティーのディスコイベントでフィーバー!

障害者も楽しめる「立石ディスコ・アフタヌーン」

 葛飾区立石で2か月に1回、障害者も楽しめるディスコイベントが開かれています。2005年に始まったこの催しは口コミで人気を広げ、開催日を心待ちにしているファンもいます。イベントの主催者に、活動に込めた思いなどをうかがいました。

写真:笑顔の大嶋さん

大嶋高士さん

 障害者も健常者もみんなが楽しめるバリアフリーのディスコイベント「立石ディスコ・アフタヌーン」は、懐かしい雰囲気の飲み屋街として注目されている葛飾区立石のカラオケバーを借り切って開催されます。70平方メートルほどのフロアには50人を超える人たちがひしめき合い、まだ日の高い午後3時にもかかわらず、大変な盛り上がり。普段は見せない、思いきりはじけた障害者たちの姿に保護者や介助者はみな驚くといいます。

 運営は地元有志を中心とした10人ほどの実行委員会です。レコードをかけるDJ、定番の振り付けを教える人、会場設営から入場受付まで、全てをメンバーがボランティアとしておこなっています。

 代表を務めるのは、生まれも育ちも立石の大嶋高士(おおしまたかし)さん。大嶋さんも青春時代には都心のディスコに足繁く通っていました。大人になって、自分たちが楽しめる場がもっと近所にあったらいいのにと思うようになったといいます。そこで、地元商店街の活性化事業を兼ねて、毎月末土曜日に開催する大人向けのディスコイベントを始めることにしました。そうした中、障害者も参加できるものを開きたいと大嶋さんが思い立ったのは、それから1年半ほど後に、あるTVドラマを見たことがきっかけでした。

 「知的障害のある子がダンスを純粋に楽しんでいる姿に心揺さぶられました。でも、ほとんどの障害者はディスコというものを知らないんだろうな、彼ら彼女らにも心ときめく世界を教えてあげたいなぁと思って」(大嶋さん)。

写真:様々な色のライトの中踊る人々

ものすごく盛り上がるダンスフロアの様子

 さっそくメンバーに話してみたところ、全員が賛成。どうすれば障害のある人たちも安心して参加できるか、葛飾区内の障害者施設に何度も見学や相談に出かけ、数回のテストを実施し本番に備えました。

 2005年11月、満を持して開催した第1回が終わった時、大嶋さんたちは思わず涙を流したそうです。

 「もとは自分たちが楽しむためだったのに参加した人たちが、逆に感謝してくれました。障害者の人たちの満足そうな姿を見て、やってよかったと思いました」(大嶋さん)。

 障害の種類や程度に合わせて対応することや、熱中し過ぎを防ぐために途中休みを設けること、行き帰りの安全のため日中に開催することなど、障害者も楽しめるようさまざまな気遣いをしています。けれども障害者だからといって“特別扱い”するのはよくないと大嶋さんは言います。実は、大嶋さん自身も2015年に心臓手術を受け、今は障害者手帳を持っています。

 「私のように、健常者が障害者になることもあるんです。そのことを知れば障害があるからと言って仲間はずれにしたりできません。ダンスを楽しむのに、障害と健常の区別なんて必要ないですよね」(大嶋さん)。

 メンバーや会場オーナーなど大勢の人たちの理解と協力には感謝してもしきれないと大嶋さんは言います。しかし、会場がある京成立石駅周辺は大規模な再開発が予定されており、12年間続けてきたイベントの継続は危ぶまれています。隔月の開催を心待ちにしている大勢の人たちのためにイベントが続けられるよう、大嶋さんたちは新たな会場を提供してくれる協力者を探しています。

インタビュー/鎌田晋明(東京都人権啓発センター 専門員)
編集/脇田真也

もっと知りたい!

立石ディスコナイトのロゴ
立石ディスコ・アフタヌーン
外部サイトへ移動しますhttp://www.goodman.co.jp/disco/an01.htm
開催日時
偶数月の最終土曜日、15:00〜17:30
会場
クラブハウス夢幻(葛飾区立石7-2-1)
京成立石駅から徒歩2分、ゲームセンター2階
参加費
一般1,000円、障害者500円
(注)収益は障害者施設や災害被災地に寄付されます。

<取材先情報>
立石ディスコナイト実行委員会
外部サイトへ移動しますhttp://www.goodman.co.jp/disco/open.html
大人向けの「立石ディスコ・ナイト」は毎月最終土曜夜!

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