東京都人権啓発センター

TOKYO人権 第44号(平成21年12月1日発行)

リレーTalk

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暴力にNO! パープルリボンに込めた願い

写真:ミュウの皆さん

千代田区男女共同参画センターMIW(ミュウ)

向かって左から 田村 伴子さん 所長 平山 茂さん 小清水ゆりさん

“パープルリボン”とは、ねじってまるめた紫色のリボンを身につけることで、DV(ドメスティック・バイオレンス)について知ってもらい、考えてもらう運動です。もとは1990年代にアメリカで生まれた草の根運動で、日本では2000年に取り組みが始まりました。現在では世界40カ国に広がっています。

「Let's 男尊女尊!」をキーワードに、パープルリボン・プロジェクトに取り組んでいる千代田区男女共同参画センターMIW(ミュウ)のみなさんに、お話をうかがいました。

 DVと言うと夫婦間だけに起こる問題だと思われるかもしれませんが、恋人同士も含めた“親密な間柄で起こる暴力”のことを言います。またその中身も、殴る蹴るといった身体的暴力ばかりではありません。最近特に問題になっているのが精神的な暴力です。ひどい言葉で傷つけたりして、精神的にコントロールする。ごく親しい間柄では、暴力を振るう側が「これはDVだ」と認識していないことはよくあります。そうして、本来対等であるべき二人の関係がくずれていってしまうんですね。

 内閣府の調査によると、結婚したことのある女性のなかで「これまで何度も暴力を受けたことがある」と答えた人は、10人に1人。また「死んでしまうかもしれないほどの暴力を受けた経験がある」と答えた人はなんと20人に1人です。DVはすぐ近くで起こっているはずなのに、なかなか表に出てこない。たしかに、だれだって夫婦や恋人との間に暴力があるなんて、他人には知られたくないことです。DVにはそんな側面もあるのです。

展示風景の写真

パープルリボン・キルトの展示の様子

 DVの問題は気軽に話せるような話題ではないし、自分には無関係のことと思われがちで、これまでこの問題についてみなさんに知ってもらうのはとても難しかったんです。私たちMIWでは、2005年に民間のDV被害者支援団体の活動を通してパープルリボンの存在を知り、こういう呼びかけ方があったのか、私たちもやってみようと思いました。エイズ理解の赤とか乳がん啓発のピンクのリボンはよく知られていますよね。「パープルリボンって、何?」と、関心を持ってもらえたら、きっかけとしては大成功だと思っています。

 みなさんに気軽に参加してもらえるように、パープルリボンを作るキットと専用の箱を区内各所に置かせていただいています。こうして集めたリボンを使って “パープルリボン・キルト”を縫うんですよ。MIWでは毎年、楽しくおしゃべりしながらキルトを作る「リボンカフェ」という催しも開いています。

 DVの問題は性別に関係ないし、大人だけの問題でもありません。家庭で両親が暴力を振るうのを目撃する子どもたちもまた被害者です。子どもたちが無意識に暴力的な人間関係のパターンを身につけてしまうおそれもあります。しかし、対等な人間関係を学べば暴力の連鎖は断ち切ることができます。そのためにも、より多くの人たちにDVの問題について知ってもらう必要があると感じています。

 夫婦や恋人同士などの親密な関係のありかたが、より良い関係であるにはどうしたらいいのか、暴力のない世界を一人ひとりが想像することが大切なんです。これからもパープルリボンを通して、みなさんに呼びかけていきたいと思っています。

問い合わせ先

千代田区男女共同参画センターMIW(ミュウ)パープルリボンのマーク

〒102-8688 千代田区九段南1-2-1 千代田区役所10階

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